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好古日録

古暦本〈国字 活字片仮名〉諸家に、古暦の伝る者、皆具注暦也、国字暦(○○○)は貞応二年癸未暦日あり、長暦お以考るに、月の奇偶異同あり、其体、中段(○○)は今と同じ、下段(○○)遠くゆかず、かみほとけよし、ゆめかたらずの類、今と同じからず、但げふく〈元服〉はせん〈八専〉の類、当時古詞の存することおみるべし、 貞応二年癸未仮名暦日 六月大 あり一日みずのえさる のぞく 〈かみよしゆあぶるもよし〉二日みづのとのとり みつ めち日三日きのえいぬ たいら 〈ほとけよし むこどりわたまし ありきよし げふくよし ざうさくかまぬるもよし〉四日きのとのい さだむ 〈ゆあぶるもよし えんたい日 ちこ日〉五日ひのえね とる かん日六日ひのとうし やぶる(どように入) 〈かみほとけよし、ゆめかたらず、ものたつよし あしのつめよし〉七日つちのえとら あやぶむ 〈ほとけよし やまひみず ふく日〉 八日つちのとのう なる 〈かみよし ばち日やまひみず ふく日〉九日かのえたつ 〈六月中おさん〉 〈ものたつよし さく井よしわたましざうさく、ありきよし、〉十日かのとのみ ひらく 〈ほとけよし えんたい日ものたつよし ちこ日〉十一日みづのえむま とづ 〈かみほとけよしありき、わたましもよし、きゝ日〉十二日みづのとのひつじ たつ 〈ほとけよし〉