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塩尻
三十五
一暦家、春秋の彼岸会お書する事久し、昔は春分秋分の日お、中日にあたるやうにせし事、安倍家の暦本に見ゆ、近世は春秋二分より三日目おその初にし、六日目お中日とす、九日目お終りとす、古へは彼岸に入る日、没日に値れば、一日お延て、次の日お入りとせし故実なり、貞享暦、没日お用ひず、いつとても二分一日お隔て、彼岸の初とす、