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閑田次筆

夜間、暦お見ることお、あるひはいむ人あり、中古、物いまひ多かりし代にも、この説はなかりしが、栄花物語に、東三条兼家公、一条天皇の東宮にたゝせ給ふにつきて、円融帝の内勅にて、祈などせさせ給ふ所に、女御殿にものさゞめき申させ給ひて、おほんとなぶらめしよせて、こよみ御覧じて、所々におほんいのりの使どもたちさわぐとあり、