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壺漏説
丁酉の仲秋、安家〈時親卿〉に江戸の客館に見ることお得て、偶漏刻の説に及びて、我曾祖父泰栄嘗て漏刻お製して、禁中へ献ぜしと言へり、今滋戊戌初春、其図并に寸法お記して示さる、宝暦甲戌、原暦漏刻の篇と、併観するに、其寸法符せず、按に此二器は、親く試る者にあらざるべし、未依拠するに至らず、 ○