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文会雑記
三下
叔卿工夫せし日晷(○○)二品あり、一品は石お用ずして其日晷に依り、南北も時刻お知るなり、其制は何のこともなく、天お逆にしたる物にて、其中に北極も黄道赤道も天のまヽに備れり、其時剋お見るには、一け所日影の通りしける所ありて、黄道赤道時刻などの筋へあたりけるお、二十四気によつて、東西南北時刻等分りけるとなり、叔卿の師なりし片岡氏工夫の日晷四品あり、其中一つ昼夜ともに用る日晷あり、〈○下略〉