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古事談
六亭宅諸道
花山院在位御時、令病頭風給、有雨気之時は殊発動、為方お不知給、種々医療、更無験雲々、援晴明朝臣申雲、前生は無止行者にて御坐けり、於大峯某宿入滅、答前生之行徳、雖生天子之身、前生之体髏、巌介に落はさまりて候か、雨気には巌ふとる物にて、つめ候之間、今生如此令痛給也、仍於御療治者不可協、御首お取出て被置広所者、定令平愈給歟とて、しか〴〵の谷底にとおしへて、遣人被見之処、申状無相違、被取出首、後御頭風永平愈給雲々、