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今昔物語
二十四
播磨国陰陽師智徳法師語第十九今昔、播磨国の郡に、陰陽師お為る法師有けり、名おば智徳と雲けり、年来其の国に住て、此道おして有けるに、其の法師は、糸隻者にも非ぬ奴也けり、〈○中略〉此偏に智徳が陰陽の術お以て、海賊お謀り寄せたるなり、而れば智徳極て怖しき奴にて有けるに、晴明に会てぞ識神(○○)お被隠たりける、然れども其は其法お不知ば不弊、、此る者播磨国に有けりとなむ語り伝へたるとや、