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嬉遊笑覧
八方術
夢合、周礼に占夢(○○)の官ありて、六夢の吉凶お占ふ、〈六夢は、一に正夢、二に霊夢、三に思夢、四に寝夢、五に喜夢、六に〓夢なり、〉王達が筆儔に、夢者非自外致也、日之所為也、日之所為有善悪、夜之所夢有吉凶雲々、然則夢者所以験吾善悪之進退者乎、こゝにも日本紀には、ゆめあはせお相夢とあり、夢解といふもの有て吉凶お占へり、源氏、〈蛍〉夢見給ひて、いとよくあはする物めして合せ給ひける、枕草子、うれしき物、夢おみておそろしとむねつぶるゝに、ことにもあらずあはせなどしたる、古事談、伴善男の条に、女高相の夢みてけり、然れどもよしなき人に語りてけり、〈わろく合すれば吉夢もよからずといひならへりとみゆ、〉江談に兼家公いまだ納言たりし時、夢に逢坂の関路に雪のふりたる処おみて雲々、夢解お召て合せらるゝ、〈小注に〉此夢解盲人也、名は月となり、取かへばや、吉野の宮おいふ処、世の人のしとすることかたかたのさえ、おんみやう、天文、いめとき、さう人などいふことまで、道きはめたるさえどもなり、