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八代集抄

斧の柄の朽しとは、晋の王質といふもの、薪おこりに山に行たれば、仙人の碁おうつお見て、半日と思ひて立ぬれば、斧の柄くちたり、旧里に帰りぬれば、七世の孫にあひたり、此心お碁おうちたるによりて、思ひよそへたり、○按ずるに、王質の故事は、述異記及び弈問等に見ゆ、並に遊戯部囲碁篇雑載条に収めたれば、宜しく参看すべし、