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公余渉筆初編

医者の剃髪
医者の剃髪するよしは、薩戒記に見へたり、此書は、応仁〈○応仁恐応永誤〉年中の日記なり、典薬頭和気某、剃髪して准武家医とあり、是は、乱世の僧徒は、閑暇なる故、医療お業として、人のたすけとなりし、終に、是にならひて、髪お剃事とはなれりと、東海の考也、