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橘黄年謂

関宿侯臣由岐七郎 脚気( ○○) お患ひ、遍身水腫麻痺、四肢より口吻に至り、心下痞満、嘔逆お発し、虚里動高く、短気小便不利、殆んど衝心せんと欲す、余〈○浅田宗伯〉霊砂一戔お以、井華水に調し送下す、須臾にして嘔気稍止、尋で犀角旋覆花湯お与ふ、両三日お経て、衝逆の勢挫け、洪腫故の如し、因て越婢加朮苓合唐侍中一方お与へ、三聖丸お兼用、四五日にして小便快利、随て減じ、危急お免る、