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渡辺幸庵対話
一昔血留などヽ申事希也、血止草などお用ひて事済けるが、秋は手疵負たるには、澀柿お嚙くだきて付たるがよし、血止となり、痛お去りて、早く疵お愈しける、今はいろ〳〵薬あり、然ども昔の澀柿の功程成お不見、澀柿は側にありても、血不止と雲説あり、勘弁すべし、