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春雨楼叢書

異国の灸治( ○○○○○)
朝鮮( ○○) の人、疾病なき時は、灸おするに及ずと雲、一人として灸の痕あるはなし、 阿蘭陀( ○○○) にても、近来日本より伝へたり、唐人も十人が十人ながら、三里及風門などに灸痕あるお見ず、此故お問へば、疾病なき故に、灸するに及ずと雲、 琉球人( ○○○) は、十人に九人は灸痕あり、志かれども、日本人の如く、総身にはなし、隻三里に多く見るなり、 唐( ○) は都て灸の本なれども、日本の如く、宜しき事は伝へずと志るべし、