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撈海一得

灸の四花お点ずるに、足にて定べき 稈( わらしへ) お、女は腕に代へ用、是は葛可求が十薬神書に、婦女纏脚者非其生成、故以手取之と雲お謬解したるにや、纏脚とは、宋の中葉より、貴女娼妓の類は、幼より足お纏ひ、札約して長育せしめざるお、貴人の体面として、札脚せざるお恥とす、中下の女は常の足なり、纏足は甚小く、穴処の則にならぬ故、纏脚の者と別ち雲へり、日本の女は、脚お札ざれば、足にて取こと論なし、