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病家須知

痢病のこゝろえお説〈○中略〉
又痢病は猶灸に宜、臍の両傍、臍の上下、および背脊、腰髎、何も灸してよし、又腹部の痛甚きところお、阿是灸にするもよし、臍中に 塩お塡て灸す( ○○○○○○) るもよし、それは坩の底に、銭大許の穴お穿て、裏面より紙お占、穴に塩お塡、底お火に温て後、臍の上に安、艾肉にて灸するなり、巴豆皮〈大〉、 呉茱萸( ごしゆゆ) 〈小〉お細末して、塩に和て、灸するもよし、此薬お、味醤にて調和扁平にして、そのうへより灸するもよし、巴豆皮お去て、丁子、良薑、麝香などお加たるもよし、