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善庵随筆

導引することお、 熊経( ○○) と雲ことは、荘子に、吹吼呼吸、吐故納新、熊経鳥申、為寿而巳矣、此導引之士、養形之人、彭祖寿考者之所好也とありて、淮南子に、如鴻之好声、熊之好経といへる如く、熊は、経お好ものゆへ、名けしにて、後漢書華陀伝に、古之仙者、為導引之事、熊経鴟顧、引挽腰体、動諸関節、以求難老、注、熊経、若熊之攀枝自懸也とは、誰もよく知れることなれども、雲笈七籖に、漢時有道士君倩者、為導引之術、作猿経鵄顧、引挽腰体、動諸関節、以求難老と、猿経の字奇ならずや、