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塵塚談

断食して服薬の事、釈迦如来の病お療る方也、七け日断食にて薬お飲み、七け日後は生死によらず薬お用ひずと、仏経に説給ふとかや、今世も、律僧の正しき人は、長病なれば、七け日服薬し、八日目一日休薬して、又服薬す、七日々々に一日づゝ休み、薬用するよしお聞り、此断食して服薬の方、薬治より万病に最上の薬なり、痢病食傷、虫症、洩瀉、腹痛、積聚、嘔吐の類の病には、別して験し多し、既に大七気湯などは、絶食にして用ゆべしと古人も雲へり、予〈○小川顕道〉しば〳〵効験お得たる事なり、疑ふべからず、