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古事記伝

蒲黄、和名抄に、唐韻雲、蒲草名、似藺、可以為席也、和名加末、陶隠居本草注雲、蒲黄蒲花上黄者也、和名加末乃波奈、〈蒲黄は、花上の黄粉なるお、直に波奈と雲るは、此方にては、別に黄粉の名は無くて、其おも花と雲るなるべし、さて漢籍にも、蒲黄はもはら治血治痛薬とするは、本此神の霊に頼て、上代よりしかつたへしものなり、今人は、加お濁て賀麻といへど、凡て頭お濁言無し、今も蒲生など雲地名などは清お以て、古おしるべし、○中略〉如本也は、本之如爾為伎と訓べし、 此薬方の物に見えたる始( ○○○○○○○○○○○) なり、