[p.1087][p.1088]
多聞院日記
天文十三年八月四日、新造屋発心院御参籠之間、よひの間参語申御物語申、 平胃散( ○○○)は、最上の妙薬なる由、向井殿被申間、我本三凌など加て呑候由申す時給候、此の薬は、日本の方也、興性菩薩の、医師に談合して、不弁の客僧など朝腹にて乞食に出る時、風お不引飲食お能くすヽめ気力虫等に可然たやすき薬何かあるべきと被仰付、此薬可然旨依異見申すに、世に流布雲々、