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蒹葭堂雑録

清李勇卿〈名為〉著す普救堂薬方三巻あり、其中に、 計粒匙( ○○○) といへる匙の図あり、匙の舌の所に二十箇の凹穴あり、一匙とりて丸薬おかぞへずして則二十粒あり、いかさま巧なるものなり、此は甚だ珍書にして、日本の俗用療治調宝記の類の書なり、就中此匙ばかり珍奇といふべし、