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塵塚談

僧に眼病ある事まれなり、禅宗などはわけてなきやう也、魚鳥の肉膩厚味の物お多く喰ざるがゆえと見へたり、不如法の僧、一向宗の僧にはそこなふ者往々これあり、又力つよき者、己が分量に過て力業お事とし、大石などの重きお挙るもの、或は過分の重荷おつねに持ものは、盲となるもの多し、乗馬には盲馬になる事たへてなし、小荷駄馬は重荷お附る故歟、盲馬多し、是等にて推量るべし、