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時還読我書

労億の名、行余医言に甄権お引たり、先君子〈○多紀元堅父〉の言に、証類本草に薬性論雲、欵冬花君主療肺気心促急熱乏労億連連不絶とありて、労の字上に接して億連連といへるなり、李時珍これお引て乏の字お刪たるお、太冲の誤取たるなり、労億の称は厳氏済生方お以て始となすべしとの玉へり、又外台に治億の喝法とあるお、太冲は億喝といへる病名となせり、其陋亦甚し、〈元明の書にまヽ億嗽喝々といへることあり、疑べきことなり、〉