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伝屍病二十五方
我宝
伝屍病二十五様各別注之
第一、総名 天屍病( ○○○) は、身ぬるみて、頭ら痛く胸脇おどりたへがたくて、人に追立られたる様にて不愈、日々にいたく衰て死する也、〈○中略〉
第十二、卯七草と雲伝屍病あり、病様は膝又胸おどる事走馬の如し、極ぬればおどるおと、傍の人の聞つくる程におどるなり、さきしはぶきし、やせかるヽ病也、小児は七歳まで付て、十三歳に極め死ずば廿五年は一定死る病也、灸所は十所あり、前には〓中穴の下骨さきお灸け、又〓中の穴乳のふた中左右二寸お灸け、背の一骨左右一寸五分灸け、一骨の下三寸下て左右一寸五分お灸け、又一骨より下かめのおとくらべてふたつに折て宛る中より左右一寸五分おやけ、是は定業草穴と雲也、一骨と亀尾とおくらべて中お折て下四寸ましに下りて左右一寸五分灸け、不平愈たび〳〵灸け、急にうちすべし常臀沙にはこの病はしるさず、
第十三、育水風と雲伝屍病は腹お宗とするなり、此の病様はむねさわぎおどり、腹常にいたく、さむけ立て常に心ち悪く、腹脹してひと身はれ、足脚はれて、死期には脚に紫の色に成てすヽけのちしる出づる、長病して死なり、定業也、