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内科秘録

歴節風 白虎歴節風 痛風
歴節風〈○○○〉は古名にて金匱要略に載す、後世に至り 痛風( ○○) と通称す、丹渓の格致余論に痛風の論あり、然れば痛風は元以降の名なるべし、素問痺論に、所謂 痛痺( ○○) 、行痺( ○○) は蓋し痛風の類なり、 白虎歴節( ○○○○) は外台及三因方直指方等に出づ、其病状白虎に咬るヽやうに疼むに因て名づけたるなり、
其因、古より風寒湿の三気に中りて発するやうに説き来れども、凡そ外感の諸病は、猟漁耕牧或は商旅等にて、風雨寒冷お冒して後に病むもの故、億度して三気に属したる者なるべし、此邪必らず関節に著き、又遊走する所に由て考るに、是も亦一種の雑気にして、瘟黄の肝胆に入り、脚気の筋に著と同じなるべし、