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碩鼠漫筆

あばたといふ瘡痕の名〈○中略〉
古来、腫物お二禁といふ、
○按ずるに、此説確かならん、何となれば、後世の所謂にきみは、隻顔面に生ずる小血疱にして、毫も痛痒なきお、中世の書に見ゆるにきみは、其病状甚だ重く、生命に関はるもの多ければなり、