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救瘟袖暦
一男子 舌疽( ○○) お患ふ、〈舌瘡翻花者世に之お舌疽と雲は、舌疽の名見処なし、 舌疳( ○○) と唱べし、〉寛政辛丑の頃より舌の右側に結核あり、癸卯の秋より微に血お出す、丁巳十一月の頃より出血益多く、十二月二十七日出血五升許、暈倒し四肢厥脈絶す、急に独参湯お進めて人事お省し、又血七合許お出し再び昏絶す、