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叢桂亭医事小言

傷寒
又寒に中りて即ち不病、春に至て変じて温病となり、夏に至りて変じて熱病となるとあれども、然れども風寒のやぶる所、最軽きものお感冒とし、〈引風なり〉重きお傷寒とす、感冒の一証は至て軽きものにてさへ、頭痛身痛、四支拘急、鼻塞声重、痰嗽喘急、悪寒発熱して病む、人身邪気お隠して容べき所なし、況や冬時厳寒に傷らるヽは軽き事にあらず、夫れが反て蔵伏して時お過て発せんや、