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橘庵漫筆
二編五
蚖虫( くわいちう) おしぼりて、其汁お疱瘡にて、目に星の入たるに用ゆるに、治せずと雲事なし、〈予〉屡試みて効お得たり、作併痘後五七十日過ては治せず、はやく入べし、人の臓腑に蛹程のいやしきもの、眼耳鼻手足さへなきむしながら、斯る功は一つなり、人として無能にして勤めず、世お過すおや、