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時還読我書

津軽に、 ふさき( ○○○) と雲へる病あり、其証、足脛微腫し、一二日にして心下へ支摚し、速に死に就く、土人は別に一種の病と思へども、脚気衝心に異なることなしと、彼藩の山上俊泰の言也、越前に はい( ○○) と称する病あり、其証、腹部に青筋あらはれ、面色青惨、或は浮腫して、遷延治せず、土人鈹針お以て脣お横に破り、出血すれば必愈ときけり、痧病の類ならんといへり、