御勘定所書付留

覚
一新知御加増被下候時は、知行割仕候儀、御役儀格式お以而、物成屈付之高下、従前之例お以而、御 勘定所に而割合仕来り候、然共知行被下候儀は、御役儀之格お以而、物成積之多少之差別は有 御座間敷候事と奉存候、自今は物成之届付け、三つ五分宛お定、被下候而可然奉存候、三つ五分 積りお以而割渡候へば、私領にては少々取箇も相増候故、知行方に付、諸入用掛之分は引候ても、御蔵米程に相当り申積候間、三つ五分之届付に被下可然被存候、但隻今迄之知行割之仕形、 関東畑方永取之分は一反お米一石二斗五升代之積りにて、田方米取都合仕、届付割合来候得共、自今一石替之積りに割合可然奉存候、
右之通り存寄候儀に御座候間申上候、以上、
寅〈○享保七年〉四月
右之通り伺相済候由、寅四月廿二日、駒木根肥後守殿〈○政秀、勘定奉行、〉被仰渡候.