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類聚名物考
飲食四
人平食二合半お用る事〈一日食五合 三斗五升俵〉今案に、人平日の食料に二合半お用る事その故あり、霊枢平人絶穀篇、および四十二難に雲く、腸胃之中、常留穀二斗水一斗五升、故平人日再後、後二升半、一日中五升、七日五七三斗五升、而留水穀尽矣、故平人不飲食七日而死と見ゆ、是一日の食米五升にて、一月の食壱石五斗也、但此五升と雲は、今日本の五合に当るなり、されば漢書の食貨志にも雲く、今一夫挟五口食人月一石半、五人終歳為粟九十石と見えしも、人一日に五升お食事しられたり、