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梅園日記

硯水東牖子雲、農民哺時前に食するおけんずいと雲、間炊なるべし、建水と古く書来れど、拠おしらず、〈○中略〉霊異記、延喜式の間食は、後世の硯水とは異なるべし、又按ずるに、運歩色葉集雲、硯水、咸陽宮作時、依高硯水凍、入酒則硯水不凍、余酒大工飲之、今世伝来曰硯水也、とあるによれば、硯水はもと酒おいへるお、うつりて他の食物おも工匠にあたふるおば、硯水とよべるならん、