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壒囊抄

いつす物と雲は何事ぞ常に鳥目廿文の厚さ一寸ある故に、廿文各出お一寸物と雲り、甚下賤の僻言也、一種物なるべし一種物と雲事は、朝廷古来詞也、喩へば各一種物お随身して、殿上に於て興宴あり、是に擬へて下様までも、各一種物お随身して会合する也、此事昔は常に院宮に於て在ける也、