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食物服用之巻
粥之事一はしおおさめてのち、はしおとりあぐる事は如何、但年よりたる人はくるしかるまじき也、〈○中略〉一はしはもとすえと申也、若衆などは左にてはしおとりあげ、右のかたのはしすえよりくふべし、其外は右にてとりあげ、左のはしすえよりくふべし、このせつもありといへども、まへにしたがふべし、一はしさきは一寸しめす物也、ふかくしめすはいやしき事ぞ、〈○中略〉 きらひはしの事一ぜんごし 一そでごし 一もろおとし 一さいのさい一しるなまち 一よこばし 一てうぶくのはし 一まどひばし一たてばし 右是九つおくふべからず一はしのおきどころは、上はひざのふしのうへ、中はひざの中程、下はいは其下也、いかにも身おちゞめてはしおせばくもつがほんなり、是三しきのおしへやうたり、