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東照宮御実紀附録
十四
伊達政宗茶臼山の御陣へ参り、御物語の序に、かゝる騒擾の折は、人心計りがたければ、朝夕の供御なども、よく〳〵御心付らればよからんと申上しに、猶の事と聞し召し、是より供御聞しめすに、御にとり(○○○○)の役立置れ、後々までも、三河以来譜代の者もて、その役にあてらるゝ事となりぬ、〈雑話筆記〉 案におにとり役とは、今の世の御膳奉行の事なり、完永完文の頃までは、かく唱へしなり、今も 食物の試するおおにおするといふは、古言なるべし、