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和漢精進料理抄
普茶図普茶は先菓子と生茶とおならべ、ちよくと箸とお添て出すべし、次に茶お引なり、茶は其ちよくにうけて喫(のみ)、菓子生菜お喰て、ゆる〳〵と茶おのむ也、茶四五遍も過ば、煮菜お二三種出し、其次に小食の饅頭か菜包(つあいぱう)お二三種、其馳走の多少によりて出すなり、凡菜十五六種あらば、八九種程出してから食(めし)お出し、次にだん〳〵に菜お一種々々出すべし、此図は四人合の図なり、是も四人五人乃至十人にかぎらず、相合て喰なり、菜の多少は其時の馳走に依て定まらず、凡煮菜十種あらば、生菜も亦十種なるべし、生菜と菓子とは皿に尊(もり)煮菜は大碗に尊(もる)なり、人多き時は鉢にも尊なり、