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世俗立要集
一公事の時の式のさかないりまめ わりかづら本所蔵人所の初参、諸家の吉書かくの如し、一武家のさかなのすえやう承久以後武家の肴の様おみるに如此、梅干は僧家の肴也、而お俗家に用らるヽ事如何、若漢土の作法歟、漢土に酖と雲鳥あり、其鳥の羽の拘入つる酒お酖酒と雲、此酒お飲つれば、必死すと雲々、其薬に梅干お用る、而お若敵はかりて酖酒もやすヽむると、はしの台に梅干お一置と雲々、而に日本には酖酒なし、彼梅干お肴にすふべきなりとも、上にすふる事如何、式のさかなに精進おもちいる事いり豆の例歟、縦梅干おすふべきなりとも、くらげおすへられたる所脇にすふべきか、予元日のわうばんつとめたりしは、さぞすへたりし、むめぼしの所にくらげおとりかへたり、