[p.0142]
大草殿より相伝之聞書
一出陣肴のくみ様、うつて、かつて、よろこぶとくみ候、絵図にこまかに有、宮仕様は、くみおしきの中ほどお、左右の手にて取、先さいごしにてひざおばつき候はでかゞみ、うきひざ仕候て、貴人の御前に持てまいり候時は、左の足よりふみ出し、さいおこし、一かつ一かつとふみとめ候、又貴人の御前にては、右の足おふみかゝり、左の足の足にてふみとめ、ひざおばつかずしてすへ申也、立候時は手おつきひざおつく事あるべからず、扠かへり候時は、右よりふみかかり、左の足おきりゝとまはし、又右よりふみいだしかへるなり、