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嬉遊笑覧
十上飲食
後三年合戦絵などおみるに、古への膳部は高き台にて、食物はみなかはらけに盛たり、居やう中に飯お高盛にして置、そのまはりに菜お排べたり、海人藻芥に、毎日三度の供御は御めぐり七種御汁二種なり、御飯はわりたる強飯お聞召なりとあるも、その体にならべたるもの故、菜お御めぐりといふなり、菜は数々ある故に、後世これおおかず(○○○)と雲、卜養千句に、いり昆布に又よろこぶのおかずにて旅の客僧しばしとゞめん、