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塵袋

一なますと雲ふは、なましき魚にすおかくる心歟、つねには鱠の字おなますとよめり、其の心にや、日本紀には割鮮とかきてなますつくるとよませたり、これは野のかりにかく雲へり、されば必ず魚にはかぎらざる歟、文選には割鮮の二字おば、あさらけきおさくとぞよませたる、あたらしきしヽむらおきりさくなり、魚にはかぎらざる歟、