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料理物語
指身
すゞき あおず 生姜酢にてよしまな鰹 いりざけ しやうがずにても吉くじら うすくつくり候て、にえ湯おかけ、山椒みそずにてよし、ふか かわお引、つくりてにえゆおかけよくしらめ、しやうがずにて吉、さつとゆがきてもよし鮫 これも、ふか同前、こち かわおはぎ、うすくつくり候、しやうがず、いりざけ、たでずにても、鮟鱇 これも、しらめてしやうがず、さわら いりざけ しやうがずなまがつほ しらめて吉、そのまゝもつくる、からし酢、鯉 いりざけよし鮒 これも、いりざけよし、あゆ これも、煎酒よし、うなぎ 白やきにして、青ずにてよし、雉子 丸煮にしてむしり、山椒みそずよし、鴨雁 きじのごとく、又ほねぬきにしては輪切にして、わさびずしやうがみそずよし、にはとり これも、きじのごとくつかまつり候、小鴨 きじのさしみに、鯛のうほろゆがきもりあはせ、わさびみそずにて出しよし、けんにかたのりきんかん、何も鳥むしりて、むし竹子 ねおきりかわともにたてにおき、せいろうにて、よくむして、色々にきり、白ずにてさしみに吉、みるくひあわびにかひ、又椎茸木くらげなどももり合せよし、うき木 しらめて しやうがずよし栄螺 よなき みるくひ 鳥がひ たいらぎのわたなどは、つくりゆがきて、わさびみそずにてよし、川ぢしや よめがはぎ あさづき、又は菊の花芍薬のるいは、いづれもすみそにてよし、松露 ゆがき 白ずにてよし真亀 よくゆにしてむしり 生姜みそずよし