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庖丁聞書
一鷹の鶉お足計肴に出すお、ひるふさと雲也、一雉子の首計焼て肴に出すは、おのみお出といふ、一同首骨お肴に出すは、山かけお出と雲也、〈○中略〉一鶉のやき鳥には、両羽お切広げ、其上に檜葉お置盛也、是お羽改敷といふ也、一鴫の焼鳥に羽改敷はせず、柿の葉おしきもるなり、〈○中略〉一雲入といふは、雲雀の焼鳥お盛時の故実也、春夏秋冬によりて口伝有、一肴にうづらお出す時、鷹と網との替り有、鷹の鶉おやき盛出すときは、足お竪にもる也、網鶉は横にもる也、何時も頭は上なり、