[p.0249]
料理談合集
名目のやきものゝ部紅毛(おらんだ)やき 鯛のおらんだやきは、仕やうせんへんにいふなり、但しいづれも同じ事ながら、すばしりのせびらき、あひなめ、かながしらのたぐひは、ひらきてやきて出すには、まづ玉子おやき、なべにてうすくやきおき、何の魚にても、せびらきにしてすこしひどり、身のかたへ玉子の白みおぬり、うすやきにしておきたる玉子おはり付てやき付け、魚のかたに玉子のまわりお切てとる也、但し魚には下しほして、すこし日にほしたるよし、