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守貞漫稿
六生業
塵塚談に雲油揚〈げ〉売、〈○中略〉廿歳比は宝暦中お雲、〈○中略〉油揚とのみ雲は、今人は三都ともに豆腐油あげ(○○○○○)のこととする也、恐らくは昆布の油揚(○○○○○)なる歟、昆布ならば京坂には今も有之、左に出せり、〈○中略〉揚昆布売 春の花観等の群集の所に売る、昆布の油揚也、一け価一文、専ら十余歳の童子売之、詞にこぶやあげこぶ、〈○中略〉揚げ(再出)昆布売り 春二三月の比、花見遊参人の群集の所へ売り巡る、高二尺許宣一尺余の目籠に、掛子ありて、裏より紺紙おはり、比籠に昆布の油揚げ入れ売る也、貧家男子の十二三歳なる者也、前に出せる塵塚談に雲るも是歟、