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天文三年浅井備前守宿所饗応記
天文三年八月廿日、御屋形様〈○足利義晴〉浅井備前守宿所〈江〉申入時之御座敷之次第、并献立進物能組以下注文、〈○中略〉一御献立式三献 御ゆづけ 〈しほびき かうの物〉あへまぜ 〈ふくめだい たこ〉飯 〈やきふ〈さけ〉 かまぼこ(きそく金銀)〉 二 〈ひばり あはびしほ〉にし 〈すし こんきり〉 〈松だけしる あつめしる〉 三 〈このわた(金絵あり)からすみ〉さしみ〈くらげ〉 〈ひしくい たい〉 よ 〈くる〳〵はむ(さんしよ)〉 えい 五 〈うぢまるこぐし(金)〉 こち 御くわし九種〈きそくつくり花已下種々有之〉一御茶まいりて以後、進上之御馬お被御覧也、一御肴之次第 初献 〈五種鳥〉 ざうに 二献 〈えびすし〉 こひ(にしの宮) 三献 〈さゞい あおなます〉 くゞい よ献 まんぢう 御そへ物〈たち花やき〉 五献 〈さしみふか はらゝご〉 すゞき 六献 やうかん 御そへ物〈うづら〉 七献 〈くまひき かどのこ〉 はすいり 八献 すいせん 御そへ物〈すきやき〉 九献 〈けづりもの しぎ〉 あめ 十献 御てんしん 御そへ物〈まながつほ〉 十一献 〈のしはい(きそく金)〉 つる 十二献 〈さしみ みかき〉 うけいり 十三献 〈せんはんやき いもこみ〉 かん 十よ献 いるか 十五献 はまぐり 十六献 ひしほいり 十七献 くぢら 已上