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源平盛衰記
三十五
木曾頸被渡事伊予守義仲が首、大路お被渡、法皇は御車お六条東洞院に立て被御覧、九郎義経、六条河原にて撿非違使の手に渡す、撿非違使是請取て、東洞院お北へ渡して、左の獄門の樗木に懸らる、〈○中略〉何者が所為にか、獄門の木の下に札お書て立たりける、信濃なる木曾〈の〉御料(○○)に汁懸て隻一口に九郎義経