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守貞漫稿
後集一食類
飯めしは今雲強飯お本とす、蓋甑にかけ蒸と雖とも、平食にはもちごめには非ず、うるし子なるべし、天子の供御には、右の蒸飯お用ひ玉ふと也、摂家も用之と也、然れども今も天皇摂家等用之玉ふ歟、高貴のことは是お知らず、今世も幕府以下大名は、一粒撰と雲て、白米お一粒々々択立て、釜中に炊ぎ食し玉ふ也、〈○中略〉