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飯粥考
空穂物語〈菊の宴〉に、すきばこ四に、つら〈はしの誤歟〉坏すえて、もみぢ折しきて、松のこ、くだものもりて、草びらなどして、おばな色のこはいひなどまいるほどに、雁なきてわたる雲々、按に海人藻芥〈中巻〉に、八月朔日の小花粥に、薄お黒焼にしているゝよしあれど、いかゞあらん、こは白色お尾花にたとへしものと見ゆ、〈○中略〉白強飯といふべきお、尾花強飯といへるは、白鶴、白馬お葦花の白きになずらへて、あしたづ、あしげのこまなどいふ類也、