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日中行事
蔵人だいばん所のすのこに高欄に手おかけて、おものまいると奏す、〈あるひはまいりぬ〉主上大床子につかせ給、大床子のはしにひざおかけて、のぼりていざりよりて、円座にうるはしく御座ある也、はいぜん円座の上にいながら、あしおにがしてけいひつす、もとより出御あらば、陪膳えんざにておものお奏する也、うるはしくめすべきお、近代はよしばかり也、ゆづけおめす事あり、倍膳まいりて御はんおわけて、御ゆのきに入て出せば、蔵人御湯づけもちてまいるなり、めしはてゝ御はしお飯にたてゝいらせ給、うるはしくめさずば、御さばおとりてあまがつに入てたてさせ給ふ、〈○下略〉