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女中通之書
書女中通之事一ゆづけの七五三、五々三まいる事、左手おつき、はしにてめしおくつろげて、そのうへに湯おうけまいるべし、汁のこばかり少まいりて、汁は吸給はぬものなり、さいはどれよりもかうの物おはじめにまいるものなり、これ御湯の七五三にさだまり申法也、されども湯づけよりまへに、香の物まいるべからず、つねは御湯の七五三、五々三なれども、しうげんの時は御はんお湯づけにせずして、御いわいの大はんとて、御めしかさたかにもり申也、此時は御すはり給ふまでなり、然どもかいそへかさへわけあげ候はゞ、まいるもくるしからず、七五三、五々三のさい高もりにいだし申時は、何にてもまいるべき物なきゆへ、手塩のかうのものばかりにて、御はしおおさめたまふべし、